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もっと知りたい!孫子伝説

メールマガジン紹介

三国志、史記に春秋、水滸伝。読めば必ず出てくるのが『孫子の兵法』。知ってるようで知られていない作者孫子の一生を、熱くお伝えいたします。伍子胥や韓信、曹操や諸葛亮は孫子に何を学んだのか?歴史が数倍面白くなるメルマガです。お楽しみください。


【創刊準備号・ご挨拶より】
はじめまして。
メールマガジン「もっと知りたい!孫子伝説」ナビゲーターのジャンゴ・トーマスです。
(私の自己紹介と、孫子との出会いについては、こちらをどうぞ)


今このメルマガをご覧いただいているみなさんと同じで、
私もまた、歴史が大好きです。
とりわけ、英雄が数あまたの軍勢を率いて、天下分け目の大戦を戦う、
戦国の戦史に目がありません。

わが国なら戦国時代、織田・徳川。
西洋ならナポレオン戦争にアメリカ南北戦争。
しかし、それに輪をかけて大好きなのが、大昔の中国。
春秋戦国や項羽と劉邦の時代、それに三国です。

歴史書なら、三国志、史記、春秋に戦国策。
歴史物語なら三国志演義、東周列国史、項羽と劉邦、そして水滸伝。
いくら読んでも飽きることない史伝に囲まれ、時を忘れた至福のひと時を
味わっています。

しかしながら、これらの史伝を何度も何度も繰り返し、読めば読むほど、
気付かされ、驚かされることがあるのです。

それは、どの本にもひもとけば、必ず孫子の兵法が出てくること。
謀士は孫子の教えを引き合いに出し、将は孫子の教えで実戦を戦う。
みんな孫子に学んでいるのです。

思えば孫子の兵法は、秦の始皇帝が中国全土を統一する前から、
「武人の必読書」とされた本でした。
これについては、三国志を呼んでも分かります。
諸葛亮も、その師・水鏡先生司馬徽、同窓の徐庶、ホウ統、
みな孫子に学んでいます。

それだけではない。孫権は、自分の血筋を「孫子の末裔」とし、
曹操にいたっては、孫子に注釈を付け、
それが今もなお研究家に研究されているのです。

そして、思い出してみてください。
周瑜・諸葛亮の手による赤壁の戦勝や、
項羽を四面楚歌に追い詰めた、韓信の連戦連勝を。
憎き楚王の墓をあばき、引っぱりだした死体に鞭打った伍子胥の報復を。

みなさんご贔屓(ひいき)の英雄がなしとげた、歴史になだたる戦勝は、
実に孫子の兵法によってもたらされたのです。

ところがです!
みなさんにはお気に入りの英雄がいて、彼を本当に良く知り、心の友にしているのに、
知ってるようで実は知らない、意外と知られていないのが、
孫子の兵法を考え、まとめた、孫子その人のことなのです。

孫子って、どんな人だったのでしょう?
その人生をいかに生き、その戦いをいかに戦い、勝利を勝ち取ったのでしょうか?

あなたの英雄に、戦いに勝つ知恵を授け、戦いに勝たせ、英雄を英雄たらしめた、
孫子の兵法を、孫子はいかにして学び、いかにして身に付けたのでしょうか。

史伝からその足跡を一つ一つ拾い出し、事跡を一つ一つおさえながら、
孫子の半生を伝える『孫子物語』、毎週お送りいたします。

さらに、そんな孫子の、兵法の教えを、
後世の武将や謀士は、いかに学び、いかに行ったのか。
『孫子に学んだ漢(おとこ)たち』で毎週少しずつ、お話しして参ります。


みなさん。
このメルマガを読めば、大好きな英雄がどのように戦ったのか、
戦場で何を思い、何に迷ったのかが、いよいよ手に取るように見えてくることでしょう。

計画した対楚戦争に、父兄を殺された私怨をありったけ注ぎ込む伍子胥。
圧倒的な曹操軍来襲を前に、敗戦ムードに流されそうになるのを、堪え打ち耐え、
赤壁の勝利に挑む周瑜。
自軍の大敗・壊走。この絶望の中にあっても自由闊達な智謀を損ねることなく、
周瑜を意のままに操り、赤壁の起死回生をもくろんだ諸葛亮。

彼らのすさまじさ、タフさがひしひしと伝わってくることでしょう。
ひるがえってわが身を照らせば、生き方・人生・身の処し方に、
今まで得られなかった、はかりしれないヒントとなるに違いありません。

メールマガジン『もっと知りたい!孫子伝説』。
乞うご一読。ご期待下さい。


『もっと知りたい!孫子伝説』(ID:0000201768) 読者登録解除フォーム
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ナビゲーター自己紹介と孫子との出会い


私ジャンゴ・トーマスは1969年生まれ、埼玉県上尾市在住の36歳。
あるシンクタンクで、調査員をしています。

よく「お前は兵法好きだなぁ」「兵法オタだ」などと人から言われます。
自分ではそれほどでもないつもりなのですが、でも孫子は好き。
読み初めてから25年になります。

孫子を初めて手に取ったのは12の秋。
どこかで「孫子」という名前を聞き、「孫子って何?」って父に聞くと、
「兵法書だ」「これを読めば百回戦っても負けないぞ」「戦わなくても勝てるんだ」
と言われたのです。

ぼくは夢中になって、本屋さんに飛び込みました。
そこに書かれている兵法の極意を応用すれば、ぼくの夢はきっと叶うに違いない。

運動しなくても、スポーツ万能になれる!
勉強しなくても、テストで百点が取れる!!
努力しなくても、女の子にモテるんだ!!!

そんな期待に胸ふくらませ、岩波文庫版を買いますと、本屋から一目散に家に帰り、
ワクワクしながらページをめくったのでした。

ところがです。 「孫子の兵法って、『戦争の教科書』だろ?」
そう子供心に思ってたのですが、いざひもといてみると「なんだこりゃ?」
学校の教科書や参考書には練習問題がありますが、この本には練習問題はおろか
例題もない。

書いてあるのは、抽象的な理屈ばかり。
どう使ったらいいんだろう?
とても「努力しないで女の子にモテる」どころではありません。
「何言ってるのか」全然分からない本だったのです。

ぼくはこの本を放り投げてしまいました。
でも、僕のおこづかいは、当時は月に千円。
岩波文庫版孫子は、当時280円くらい。
おこづかい1週間分が、この本に消えてなくなっちゃったんです。

放り投げたら、お金がもったいない。
だからまた拾い上げ、読み返したのです。

それでも難しい。だからまた、放り投げてしまいます。
でも!それでもまた、拾いあげました。

なぜならば、この本のこと、信じて疑わなかったからなんです。

この本に書いてある兵法の極意を応用すれば、どんな夢でも叶うってね。

ぼく、努力しないで女の子にモテたかったんです。

それでもやっぱり難しい、また放り投げる。
それでもやっぱり拾いあげる。

そんなこんなの繰り返しで
いつの間にか、25年たっちゃいました。


しかし今、ぼくはこのメルマガを創刊しようとしています。

結局のところ、努力しないで女の子にモテる極意は、ついに見つからずじまいです。
しかし、自分なりに、みなさんの日々の仕事や部活動、学業の取り組みに、教えを応用してゆけそうな、孫子の読み方は、何とか出来てきたのです。

そのきっかけが、このメルマガでお話しする「孫子や彼に学んだ英雄・謀士たちの足跡」。彼らがいかに生き、いかに戦ったかを追いかけたことでした。

努力しないで女の子にモテるというのは、考えてみればいかにもぶっ飛びすぎですが、
要は兵法の極意を生活に応用し、勉強や仕事や対人関係をうまく行くようにしたい。

そのために、本屋さんで孫子の解説書を探してきましたが、いい本にめぐり合えずに来ました。

本屋のビジネス書の棚には、「孫子の兵法に学ぶ◎○術」といった解説書がよくあります。しかし、これらの本も、実際は孫子原典の解説書であって、各篇の各語ごとに、その教えで説明できるビジネスの事例を探してきて、くっ付けている。
孫子の教えに私たちの実践を合わせている。
私たちの実践に孫子の教えを合わせてはいない。これでは機能しないのです。

どうすれば、応用できるのだろう…

ある日ふと「孫子の兵法書いた孫子って、どんな人だったんだろう?」と思いました。
史記の列伝買って来て、孫子のお話読んでたら、こっちの方が兵法よりもずっと面白い。

次第に兵法そっちのけで、歴史書ばっかり読むようになりました。
史記列伝で孫子――孫武・孫ピンから田単。韓信に…
史記の次は三国志。ちょっと難しいけど、春秋それに、戦国策に。

そのうちに、気が付いたのです。
歴史書の英雄って、みな孫子の兵法を行ってるってことに。

「そうか。この人たちは、孫子の兵法に学んだんだ。そして、戦いで実践したんだ」

兵法書には、兵法の極意のみしか書かれていない。
しかし、歴史書には、行われた兵法が書かれていたのでした。

みんな孫子に学んでいます。
張本人の孫武、孫ピン。伍子胥は言わずもがな。
田単がいる。「背水の陣」の韓信がいる。

それに三国志。
孔明や水鏡先生司馬徽、徐庶。赤壁のくだりで陋屋に棲むホウ統は一体何を読んでいた?
ましてや呉。孫権(孫氏)は孫子の末裔を謳っている。周瑜がいる。陸遜もいる。
忘れちゃいけないのは曹操。孫子兵法界の史上最も有名な注釈者です。

彼らの史伝から目を離し、孫子をひもとくと、彼らが行った兵法が分かる分かる。

すると歴史が面白くなり、もっと歴史書を読む。そして孫子にまた戻る。
歴史の読みがだんだんと深まってくると、さまざまな疑問が出てきます。それを考えるのが、また楽しい。

伍子胥が平王の死体を鞭打ったのは、彼が仕組んだ呉楚戦争のひとコマ。
赤壁の敗戦は、曹操の荊州作戦のひとコマ。
こうした「たたかい」そのものを、彼らはいかに行ったのか。
伍子胥や曹操の戦争術が、見えてきます。

さらに歴史書・孫子を読み比べていくと、
今度は歴史や軍事の専門書まで読みこなせるようになってきました。

「孫武はなぜ呉に仕官しようと考えたのか?」
「孫武は春秋時代の戦史を研究し兵法を編み出したが、どの戦争に学んだのか?」
「孫ピンは孫武の兵法の原典を現在の「孫子」十三編の体裁にまとめたが、
なぜ彼は、始祖の教えを今の体裁にまとめたのか?」

歴史に書かれてないことに気付き、
部隊を指揮し戦いを遂行する、将軍や謀士の胸のうちまで、
手に取るように想像できてきました。

彼らが孫子の兵法を実地に活かしている姿。
戦地で軍隊を率い、敵と際会し戦場で決戦するに至る、戦争のやり方。

ただただカッコイイとしか思ってなかった英雄たちも、実は勝てるか負けるか、悩んでいる。何とか勝てないかと、必死になっています。

彼らが戦地戦場で工夫をし、勝てた/負けた用兵の実践から、今までは読めなかった孫子の兵法が、「こういうことか…」とおぼろげに見えてきたのでした。


孫子の兵法に書かれている教えの全て比べれば、私がつかめたことはわずかなものです。しかし、「なぜこの兵法は言えるのか」自分なりに答えられる形が付きました。

世の中の多くの孫子解説書は、孫子に書かれていることを「知識」として伝えるものですが、自分は孫子に書かれていることを「行えること」として伝えていきたい。その手応えがつかめてきたところです。

でも、それ以上に素晴らしいことは、孫子に学んだ漢(おとこ)たちが、ぐっと身近な存在になること。

あなたのお気に入りの、一騎当千・国士無双の英雄が、戦場で勝つために思い悩む姿を見れば、「彼らだって悩んでいたんだ。負けてなるものか」
まさにあなたの、心の支えとなるでしょう。


歴史がより深く面白く読めるようになる兵法の知識も、勉強やビジネスへの兵法の活かし方も、孫子や彼に学んだ漢(おとこ)たちが教えてくれます。

今はまだ分かりませんけど、努力しないで女のコにモテる方法もね(笑)

このメールマガジン『もっと知りたい!孫子伝説』で、
彼らの息吹、心の丈を、深く読み取り、熱く感じ取ってみてください。

ご一読、有り難うございました。



もっと知りたい!孫子伝説

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もっと知りたい!孫子伝説 創刊準備号
http://sonshidensetsu.fc2.com/
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【ご挨拶】

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しかしながら、これらの史伝を何度も何度も繰り返し、読めば読むほど、
気付かされ、驚かされることがあるのです。

それは、どの本にもひもとけば、必ず孫子の兵法が出てくること。
謀士は孫子の教えを引き合いに出し、将は孫子の教えで実戦を戦う。
みんな孫子に学んでいるのです。

思えば孫子の兵法は、秦の始皇帝が中国全土を統一する前から、
「武人の必読書」とされた本でした。
これについては、三国志を呼んでも分かります。
諸葛亮も、その師・水鏡先生司馬徽、同窓の徐庶、ホウ統、
みな孫子に学んでいます。

それだけではない。孫権は、自分の血筋を「孫子の末裔」とし、
曹操にいたっては、孫子に注釈を付け、
それが今もなお研究家に研究されているのです。

そして、思い出してみてください。
周瑜・諸葛亮の手による赤壁の戦勝や、
項羽を四面楚歌に追い詰めた、韓信の連戦連勝を。
憎き楚王の墓をあばき、引っぱりだした死体に鞭打った伍子胥の報復を。

みなさんご贔屓(ひいき)の英雄がなしとげた、歴史になだたる戦勝は、
実に孫子の兵法によってもたらされたのです。

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孫子の兵法を考え、まとめた、孫子その人のことなのです。

孫子って、どんな人だったのでしょう?
その人生をいかに生き、その戦いをいかに戦い、勝利を勝ち取ったのでしょうか?

あなたの英雄に、戦いに勝つ知恵を授け、戦いに勝たせ、英雄を英雄たらしめた、
孫子の兵法を、孫子はいかにして学び、いかにして身に付けたのでしょうか。

史伝からその足跡を一つ一つ拾い出し、事跡を一つ一つおさえながら、
孫子の半生を伝える『孫子物語』、毎週お送りいたします。

さらに、そんな孫子の、兵法の教えを、
後世の武将や謀士は、いかに学び、いかに行ったのか。
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みなさん。
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戦場で何を思い、何に迷ったのかが、いよいよ手に取るように見えてくることでしょう。

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圧倒的な曹操軍来襲を前に、敗戦ムードに流されそうになるのを、堪え打ち耐え、
赤壁の勝利に挑む周瑜。
自軍の大敗・壊走。この絶望の中にあっても自由闊達な智謀を損ねることなく、
周瑜を意のままに操り、赤壁の起死回生をもくろんだ諸葛亮。

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孫子物語(創刊準備号:孫武の生涯)
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『孫子の兵法』は、約二千五百年前に著され、今日もなお広く読まれている
不朽の兵法書。
その作者・孫子の生涯をたどるのが、このコーナーです。

当然、主人公は孫子となるのですが、実は歴史上、孫子という人は二人います。
『孫子の兵法』その原型をつくりました孫武と、
孫武の原型をいま現在の『孫子の兵法』にまとめました孫ピンです。
まずは孫武のお話から、しばらく続けてまいります。

孫武は古代中国、春秋戦国時代末期の人。
ちょうど孔子と同時代の人です。

斉の人で、どうやら下級貴族だったようです。
この時代、戦争は主に貴族が担っておりました。
斉の戦士として、軍務に奉職、精励しましたが、
身分が低いため、指揮官への出世、栄達の道は閉ざされていました。

そこで孫武は、生まれ育った斉の地を離れ、他国で身を立てようと心に決めます。
数ある他国の中でも、新興の呉に、新天地を求めたのです。

彼は勉強好き。軍務の合間には戦史を修め、古戦場を訪ね、用兵の心得を学んでは
メモしてきました。
その、今までの学びを、兵法にまとめよう。これを武器に、実戦に軍功をあげ、
見識をもって栄達をはかろう。どう思い決めたのでした。

後に、呉王闔廬の代に呉に仕官し、伍子胥の懐刀となった孫武。
歴史の上からは姿を消しましたが、伍子胥主導の対楚戦争の計画準備に、
実戦の軍師として、端倪すべからざる働きをします。

闔廬が陣没し、夫差の代になっても、呉軍の精強化に注力。
この時期、呉軍は春秋世界最強の兵力を誇ったのでした。

そんな孫武の半生。まずは斉軍での下積み時代から始めましょう。

この時代、孫武はどんな勉強をしていたのでしょう?
なぜ、呉を新天地に思い定めたのでしょう?
呉への仕官のために、どんな準備をしたのでしょう?

こうした疑問を、次回から一つ一つ、解き明かして参ります。
お楽しみください。

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孫子に学んだ漢たち(創刊準備号:戦(いくさ)には敵(あいて)が居る(その1))
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このコーナーは、孫子の兵法に学んだ歴史上の人物を採り上げます。
その兵法の実践を概略紹介するとともに、そこから学べる兵法の要点を解説する、
ワンポイント・コーナーです。

創刊準備号ということで、何をお話ししましょう…。
まずは孫子の兵法の極意について、紹介したいと思います。

みなさん。孫子の兵法には一つの極意があります。
それって何だと思いますか?

孫子の本をお持ちでない方には、ちょっと分からないかもしれませんね。
でも、どの本でもいい。孫子の解説書お持ちの方。
ちょっと広げてみてください。

孫子にはいろいろ名言がありますが、その中でも極意というと何でしょうか?
「兵は国の大事なり。死生の地、存亡の道、察せざるべからざるなり」かな?
「兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久を見ず」かな?
それとも「先ず勝つべからざるを為して、以て敵の勝つべきを待つ」かな?

孫子の兵法の極意。私はこれだと思います。
「彼を知り己を知れば、百戦して殆(あや)うからず」

これのどこが極意なのか。
戦いには彼がいる。このことなのです。

彼とはすなわち、『敵』のこと。
戦争であれ、スポーツの試合であれ、戦うからには敵というものが存在します。
敵に勝つためには、敵の動静をさぐり、敵に勝てるような準備をして、
戦いに臨まなければなりません。

敵がいなければ、戦いは起こり得ません。
それだからこそ、人の生き方においては、「敵を作らない」って選択肢だってある。

一方、敵がいるというのに、敵のことを調べず、敵に備えず戦いを始めることもある。
言うまでもなく無謀。よほどの幸運がなければ、引き分けにも持ち込めません。

現場に立てば誰にでも分かる、ごくごく当たり前なこと。
しかし、この当たり前なことも、兵法書をただ読むだけでは、抜け落ちてしまいます。

「国の存亡を賭けた戦いに、何としても勝つ」ために、必死で身に付けるべき教えも、
ただ教養として、アタマに詰め込むがための、文字知識に堕してしまうのです。

本屋に並んでいる孫子のウンチク本を読み、分かったふりをしている私どもには
まさに耳が痛い話なのですが、
ところがどっこい、戦争がいつでも何処でも当たり前だった時代でも、
頭で分かったふりをする、頭でっかちがいるものです。

そんなのが、敵のことが頭からすっこ抜けたまま、前線に部隊を展開すると
どうなるか……あまり言いたくありません。

しかしまぁ、彼の事例を、敢えて出してみましょう。

蜀の馬謖です。(続く)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このたび、新たにメールマガジン『もっと知りたい!孫子伝説』を創刊する
運びとなりました。

発行人サイトの『ナビゲーター自己紹介』に書いたのですが、
孫子の兵法は、文章がかなり難解で、
しかも書かれている用兵の教えには、これをよく知る手がかりとなる戦いの事例が、
まるで書かれておりません。

しかし、兵法を文字にした孫子こと、孫武・孫ビンや、
兵法書を通じて彼に学んだ将軍・謀士の歩みに触れる時、

無味乾燥な言葉ではなく、生身の彼らの、息吹が、熱い思いが、国の命運をかけて
必死に戦った思いが、伝わってくる気がします。

そこから得られる学びは、兵法書それ自体の言葉数には及ばないかも知れません。
しかし、かつて生きていた人たちが、実際に行ったことです。
現実に裏打ちされた実践やその教えは、文字知識に比べれば
地味で華やかさに欠けるかも知れませんが、

しかし、日々現場でいろいろなことに取り組まねばならない私たちには、
これ以上ない、心の糧になるかも知れません。

毎週一回、お送りしますこのメルマガ『もっと知りたい!孫子伝説』
みなさま、末永く、宜しく御願い申し上げます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 もっと知りたい!孫子伝説 』
■ 発行者責任者:ジャンゴ・トーマス
〒362-0043
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